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脱欧還和論

西洋思想から脱し、改心し、和の心に還りましょう。日本が本来もっていた文化や生活習慣、自然への敬愛の心を取り戻しましょう。私たちがするべきことは異文化をそのまま取り入れるのでもなく、逆に拒絶して自国の文化だけを守り続けるのでもありません。常にさまざまな民族文化と和合し、発展を続ける和の心に還ることが私たちの進むべき道なのです。

序文

かつて西洋文明は怒涛の如く世界を席巻してきました。日本もまた明治維新の後、急速に西洋文明を吸収してきました。時には「脱亜入欧」のスローガンを掲げるなどして、「西洋化」といえば進化であり、より高いレベルの文明・文化を取り入れることだと考えられてきました。
西洋文明が強力だったのは産業革命による生産性の飛躍的向上、交通機関の発達と軍事力の飛躍的強化、さらに列強国による植民地の拡大など、「力」による支配がすすめられたからです。西洋の文明がそれほど人間的にすばらしいかというと、決してそんなことはありません。日本が西洋化を進めた19世紀、西洋の世界は「利己主義と弱肉強食の世界」であったということができるでしょう。その後20世紀に入って二度の世界大戦により世界中の多くの人々が悲惨な目に遭いました。
自由市場経済も、人々が欲望のままに動くことを正しいと考える利己主義と弱肉強食の世界ということができます。それは自由であるがゆえに多くの人々を不幸にしかねない問題がおきやすい市場です。
西洋の政治思想の基本は国民主権の民主主義であり、第二次世界大戦以後は資本主義とその対極とされる共産主義による「冷戦構造」が続きました。資本主義も共産主義も西洋で生まれたイデオロギーであり、冷たく暗い社会をつくる思想です。いずれも日本の「和の心」にはなじまないものです。
国民主権の政治下では、大衆を扇動しようとするヘイトスピーチや暴力革命を起こそうとする動きが強まりやすくなります。資本主義では極端な合理化や効率の追求により人々の心が壊れていきます。一方で、共産主義下では人々はさまざまな自由を奪われ、社会が停滞します。
西洋の医学は対症療法が中心で、健康を数値で管理しようとします。健康のためには生活習慣の改善と心のケアが重要です。西洋医学に頼りすぎると病気の予防、身体全体のバランス、あるいは心との身体との関係が見落とされがちになってきます。
私たちはすでに、西洋文明の問題点に気づいています。西洋文明をそのまま取り入れることは決して私たちを幸せにはしませんし、私たちの社会を発展させることもしません。
これから私たちが向かうべき道、それは私たちがより豊で幸せになり、社会が良くまとまって発展し、世界がより平和で安全になる道です。それはどんな道なのでしょうか。

脱欧

ここでは西洋思想からの脱却について考えていきます。西洋思想は広く私たちの社会に浸透しており、多くの人々が西洋思想に基づいて考え、行動しています。その結果、多くの人々がまさにその西洋思想によって苦しむことになります。脱欧では、苦しみの原因になるような西洋思想の課題を見つめ直し、修正して、苦しみからの脱却をめざします。

改心

ここでは改心について考えていきます。改心とは悪い心を改めることです。世の中は人々の心で動きます。人々が悪い心を持てば、悪い方向に世の中が動いていきます。人々が幸せになるよう、世の中が良い方向に動いていくためには、人々が良い心を持つことが大切になってきます。世の中がより良くなるための改心について見ていきましょう。

還和

ここでは和の心に還ることについて考えていきます。和とは穏やかで、仲が良く、さまざまなものがほどよく混ぜ合わさったことをいいます。争いや差別、憎しみなどを持たないことが和の心です。和の心を持つことが日本人本来の伝統です。還和では、私たちが和の心に還るための考え方、その方向性について見ていきます。


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