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家庭

家庭円熟論

家庭とその円熟について考えてみます。家庭は人がそこで生まれ、育ち、学び、守られる重要な場です。家庭の基礎を守り、家庭を円熟させていくことがより良い人を育てるためには重要です。家庭の円熟は企業の成長や国家の繁栄にも貢献します。不安定な家庭で生活する人が多い企業や国家は不安定になりがちです。国家や企業を支えるのは人です。そして、より良い人を育てていくためにも、国民の家庭がしっかり円熟し良い人が育つような環境が育っていかなくてはなりません。より良い人づくりのためにも、まずは家庭の円熟をめざしていきましょう。

はじめに

家庭とは基本的には世帯主である主人を中心に夫婦、親子などの家族・親族などが共同で生活する集団をいいます。家庭はいわば、社会の中の最小単位の組織です。家庭の文字は「家」と「庭」からなり、それはその集団が生活していくための場所をさします。
家庭は生活の場所であるとともに、人が帰るべき場所であり、人間としての基礎を支える場所であり、子どもを育てる場所であり、家族がお互いに助け合う場所であり、主人が中心となって守るべき場所であり、伝統と生きる知恵が受け継がれる場所です。
人にとって、家庭の重要性はいくら強調しても強調しすぎることはありません。生まれた家庭環境によって人の運命は大きく左右されます。家庭環境は人が生活しあるいは子どもが育つことができるよう物質的に必要な物が整っているとともに、人格的に安定しまた子供の心が発達するおう精神的な要素がしっかり備わっていることが重要です。子どもが優秀な人材へと育つような家庭にはそれなりの理由があります。人がより良く育っていくためには、とりわけ家庭環境における精神的な要素をしっかり備えることです。
家庭の主人によって家庭の特性やその運命は大きく変わります。主人次第で家庭がより良く発展することもあれば、家庭が衰退し没落していくこともあります。家庭における主人の責任は重大です。主人は家庭の基礎をつくり、生活を維持し、家庭内を取りまとめ、家庭を守っていかなくてはなりません。さらにできれば、家庭を円熟させていくことに尽力していくことが主人には求められます。家庭において主人のやるべきことは多いのです。
家庭と社会の発展は大きく関係します。家庭の崩壊が目立つ国では、社会も荒廃します。より良い家庭が増えてこそ、社会もより良くなるのです。国家の繁栄のためにも、より多くの家庭が円熟していくことが求められます。社会の発展と国家の繁栄のためには、家庭の円熟がきわめて重要な意味と役割を持つのです。

家庭の基礎

家庭においては生活の基礎をしっかりさせることがきわめて重要です。基礎がしっかりしておらず、家族がまともな生活を過ごせないのでは家庭としては失格です。衣食住や子育てとともに、心の平安、精神的な安定が得られることが家庭においては求められます。物質面や金銭面のみでなく、精神面においても基礎をしっかりさせることがより良い家庭づくりには求められます。

円満な家庭

家庭は円満でなくてはなりません。いつも小競り合いや争い事が起きるような家庭では家族の精神が荒廃していきます。家族が精神的に安定し、より良い発達をしていくためには、円満な家庭であることが求められます。夫婦や親子、兄弟の関係が円満になるためには、どうすれば良いでしょうか。円満な家庭をつくるためには、どんなことをするべきでしょうか。また、どんなことをやめるべきでしょうか。

修業の場

家庭は人にとって修業の場です。子どものとき、衣食住などの生活の基礎の重要性、人間関係、社会のルール、お金の法則、言葉の使い方などを、成長しながら家庭で学びます。大人になって、夫婦生活や子育てを経験しながら家庭で修行します。そして、老人になっても迫りくる死を自覚しながら家庭で修業します。人は一生涯、「家庭において」修業をし続けるのです。

家計

家庭の維持にはお金がかかります。家庭を維持するためには、収入と支出のバランスを保たねばなりません。すなわち、家計をしっかりさせることです。家計をしっかりさせることは家庭の基礎をしっかりさせ、より良い家庭をつくるためにも重要です。より良い家庭をつくるためにも、人として家計のことをしっかり学んでおくことが大切です。

清潔に保つこと

家庭は生活の場です。生活をしていると、その空間はだんだん汚れてきます。汚れた空間で生活を続けると、人はだんだん不健康になり、また精神的にも病みやすくなってきます。生活空間を清潔に保つことは住む人々の肉体的、精神的健康のために重要です。より良い社会人となるためにも、家庭生活を営みながら、人は清潔を保つことの大切さを学んでいかなくてはなりません。

安全であること

家庭は安全な場所であることが必要です。外敵や災害から身を守ることができるというだけでなく、家庭内で事故や事件が起きないようにしておくことが大事です。安全が損なわれる要因を無くしていくとともに、子どもたちに安全に生活することの重要性を教えていきます。また、ケガ、病気、あるいは高齢になったときにも安全に暮らせるような空間にしておくことが望ましいでしょう。

家庭の効率と伝統

家庭は人が栄養を取り、心身や衣服などを清め、休息し、家族で交流し、リフレッシュする場所です。限られた予算と時間で家庭を維持していくためには、家庭もより効率的にしていきたいものです。しかしながら、一見非効率に思えるような古くから行われている伝統を守っていくことも、家庭を維持させていくためには大切な意味を持ちます。

愛と感謝

家庭は、人が愛と感謝の大切さを学ぶ場所です。愛とは何であるか、感謝することがどうして大切なのか、この二つを学んでいない人は不幸です。愛と感謝で満ち溢れた家庭は、幸せです。より良い人格形成のためにも、愛と感謝についてより深く知ることが大切です。愛と感謝について学び続けるとともに、家族同士で教え合うことが、家庭を円熟させていくのです。

家庭の教育

家庭では、学校では教えられないことを教えなくてはなりません。まずは、家庭の一員としてのルールやマナーを決め、しっかり全員に教育しましょう。それから、様々な人生の危機に陥ったときの対処法、肉体的、精神的な健康を維持するためのノウハウ、巷のニュースやうわさ話などの情報処理のしかなど、生きていくうえでの大切な知恵を残し、子々孫々まで伝えていきましょう。

家庭の健康

家庭は、家族が健康で過ごすことが出来るような環境、工夫、努力、そして協力関係がなくてはなりません。家庭全体が健康的であってこそ、明るく前向きな生活を過ごすことができます。家や家具、その他さまざまな環境が家族の健康に配慮されたものであることが必要です。さらに、家族一人一人が自ら健康的な生活を心がけるとともに、他のメンバーが病気にならないよう、相互に支援しあうことが大切です。

食べること

食べることは生きるために必要です。しかし人にとって食べることは単なる生命維持のための栄養補給を越えた重要な意味を持ちます。家族と一緒に食べることは、家庭の温かさや安心感、家族の絆を確かめ合う大切な行為です。家族で協力し合って料理をつくったり、後片付けをすることも大切な儀式です。家庭が円熟するためには食べることがとても重要な役割を持ちます。

家庭の繁栄

家庭が繁栄すれば、そこの家族一人一人も楽しく幸せに過ごすことができるでしょう。家族がいがみ合い、足を引っ張り合っているようでは家庭の繁栄は望めません。家庭が繁栄するためにも、家族全員が団結し、協力し、励まし合って、繁栄に向けて努力する必要があります。家庭の繁栄には良い目標意識とともに、良いチームワークが不可欠です。

家庭とお金の管理

家庭においてお金の管理は重要です。お金の管理がしっかりしていないと、場合によっては家計が行き詰ってしまうかもしれません。また普段から、将来の大きな出費に備えてたくわえをしておくことが大切です。できれば収入を増やし、余計な支出を減らしていく工夫もしていきたいところです。どのようにお金を管理するかによって、家庭の将来は大きく変わってきます。

社会での家庭の役割

社会において家庭はさまざま役割を持ちます。社会に出るための準備、社会に出てからトラブルにならないよう育成するための役割があります。社会でのストレスを癒し、外では言えない本音を言い合う憩いの場としての役割があります。家庭は社会と対立するものではなく、社会がより良くなるために協調し、協力しあうことができます。

家庭と仕事

家庭は誰かが支えなくてはなりません。家庭を支えるため、家庭の中と外に仕事があります。家庭の中には炊事、洗濯や掃除などの仕事があり、家庭の外では様々な人づきあいのほか、家庭を金銭的に支えるための仕事があります。家庭は、家庭を構成する家族が仕事をすることで、維持していくことができます。家族が仕事をすることによって、家庭が支えられるのです。家庭はまた、家族が仕事のやりかたとその意義を学ぶ場でもあります。

病気・災害・別れ

家庭には、つらく苦しいこともおきます。家族が病気に見舞われたり、家庭全体が大きな災害に見舞われたり、家族との別れなくてはならなくなったりするのはつらいものです。できれば辛いことはおきたくないですが、同時につらいことが起きたときの備えもしておかなくてはなりません。また、つらいことが起きたときにどれだけ家族で支え合うことができるか、家族の愛と絆が試されます。

助け合い

家庭は、助け合いの場です。家庭において人は助け合いを学び、助け合いを実践します。人は助け合うことで生きていくことができます。助け合いとはどういうものなのか、どのように助け合えばより良い家庭をつくれるのか。「助ける」つもりが単なる余計なおせっかいの押し付けになっていないか。より良い「助け合い」を人は家庭で学びます。「助け合い」を学ぶことは、生き方を学ぶことです。

円熟する家庭

家庭を円熟させていきましょう。家庭をより良い人間形成の場にし、より良い助け合いの場にし、より良い愛と絆の場にしていきましょう。より健康的で、より明るく、より豊かな家庭をつくっていきましょう。人々が皆で協力しあいながら幸せな家庭を作りあげる努力を続けていくことが、地域や社会の発展、国家の繁栄に役立っていくのです。

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