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2022年11月の4 中小企業はなぜ事業承継に失敗するのか?

中小企業にとって「事業承継」は非常に重要な課題です。企業が継続して営業を続けられるようにしていくためにも、ふさわしい後継者を育てていくことは不可欠です。しかし、多くの中小企業で事業承継の失敗が起きています。場合によっては後継者がいなくなり、事業継続が困難になってしまう企業もあります。ここでは、中小企業がなぜ事業承継に失敗するのかについて調べ、その対策や予防、事業承継を成功させるポイントについて考えてみます。

2022年11月の4 中小企業はなぜ事業承継に失敗するのか?

会社をどうやって後継者にスムーズに引き継ぐかは、会社の存亡にかかわる課題だといっても過言ではありません。残念なことに、この「事業承継」を軽く見たがために大きな痛手を受ける中小企業は少なくありません。場合によっては会社が崩壊する後継者選びをしてしまって、実際に企業が内部崩壊したあげく潰れてしまうこともあるのです。
まずは、事業承継の失敗の要因について考えてみましょう。

【事業承継の失敗の要因】

失敗の要因1.若い世代の考えや意見を聞かない

事業承継は若い世代に事業を引き継ぐことです。若い世代の考えや意見を聞かずに事業承継はできません。中小企業の経営者で事業承継に失敗する人は、往々にして若い世代の考えや意見を聞いていないことが多いです。

失敗の要因2.時代遅れの営業方法を押し付ける

時代遅れの営業方法を若い世代に押し付けようとすると、事業承継で失敗しやすくなります。他人の考えを押し付けられるのは嫌なものです。それが時代遅れで古い考え方だったらなおさらです。古い考えを大切にするのは必ずしも悪いことではありませんが、時代遅れになってはいけません。

失敗の要因3.「教え魔」で嫌われる

中小企業で後継者がいないと嘆く経営者、あるいは事業承継に失敗する経営者は、若者から嫌われる「教え魔」なのかもしれません。経営者が「教え魔」だと、事業承継もなかなか進みません。

失敗の要因4.昔の自慢話ばかりする

誰でも自分の自慢話ばかりする人は嫌いです。経営者が昔の自慢話ばかりする人だと、若い人たちはうんざりして逃げて行ってしまいます。

失敗の要因5.社員をまとめられない人を後継者に選ぶ

社員をまとめられる人を選ぶことは、後継者選びの必要条件です。社員をまとめられない人を後継者に選んでしまっては、その日から社員の心はバラバラになってしまいます。

失敗の要因6.社長交代したあとも細かい干渉(マイクロマネジメント)ばかりする

社長交代して、いちいち新社長のやることに細かく干渉すると、新社長のやる気を失わせます。新社長がやる気を失ってしまうと、経営は伸びなくなってしまいます。

失敗の要因7.後継者に権限を与えたあとでその権限を奪い勝手に経営判断する

一度後継者に権限を与えておいて、それを奪い取りさらに勝手に経営判断をすれば後継者は不満に思います。場合によっては後継者が恨むようになり、対立・内紛をひきおこしてしまうかもしれません。

失敗の要因8.自分が選んだ後継者(新社長)の悪口を言いハラスメントをする

自分が後継者を選んでおいて、その人への悪口を言いハラスメントすると、後継者との対立が発生します。後継者との対立が表面化すると社員は不安になり、社内が動揺します。社内の動揺は経営の悪化につながります。

これらの失敗の要因を踏まえて、対策・予防の観点から事業承継を成功させるポイントについて考えてみましょう。

【事業承継を成功させるポイント】

成功のポイント1.若い世代とコミュニケーションを取り、彼らの考えや意見を積極的に吸収する

事業承継するときは若い世代とコミュニケーションを取り、彼らの考えや意見を積極的に吸収しましょう。若い世代の考えや意見を踏まえたうえで承継すれば、よりスムーズに事業を引き継ぐことができます。

成功のポイント2.最新の営業方法を学び続ける

経営者は常に最新の営業方法を学び続けましょう。自分たちの世代の営業方法を押し付けようとせず、若い世代にも新しい営業スタイルを考えていくよう促しましょう。事業承継は企業の未来を切り開くために若返りしていくことですから。

成功のポイント3.「教え魔」にならない、教えたいならマニュアルやビデオ教材をつくる

若い世代が嫌う「教え魔」にならないように気をつけましょう。でも教えたいことがあるならマニュアル、あるいはビデオ教材などをつくって項目ごとに分類し、若い世代が「知りたいときに学べる」ようにしておくと良いでしょう。

成功のポイント4.自分が失敗したことだけを話す

若い世代に「自分が成功した話」をする必要はありません。成功した人か、そうでないかは他人が判断するもので、自分が自慢するものではありません。むしろ、自分の失敗したことだけを話し、教訓として伝えることが大切です。その方が若い世代が熱心に聞いてくれます。

成功のポイント5.後継者として指名する前に、何人かの候補者に経営修業をさせる。後継者を指名したら忠誠心高く有能な人材をナンバー2に

いきなり後継者を選ぶのではなく、まずは後継者候補を何人か目星をつけておいて、それぞれに経営修業をさせるのが良いでしょう。そうして、その中で一番社員をまとめられそうな人を選べば、大きな失敗はしなくて済みます。
後継者を指名した直後はたとえその人が有能でも社員が不安になりやすいです。ですので、できれば後継者を指名したら忠誠心高く有能な人材をナンバー2に置くのがよいでしょう。

成功のポイント6.社長交代した後は細かい干渉をしない

社長交代後は前社長は細かい干渉をしないのが基本です。前社長がやるべきことがあるとすれば、新社長を激励し、勇気づけ、やる気を引き出すことです。あるいは新社長が悩んでいるとき、困っているときに相談に乗ってあげるくらいはしてもいいでしょう。

成功のポイント7.ハードルをクリアしたら権限を与える、一度与えた権限は奪わない

後継者に権限を与えるときは慎重になりましょう。権限を与える前に、何らかのハードルを設定して、それをクリアしたら権限を与えるといったルール決めをしておくといいかもしれません。新社長ともめ事を起こさないためにも、一度与えた権限は奪わないことです。

成功のポイント8.自分が選んだ後継者(新社長)に敬意を払い、話すときは敬語を使う

社長交代したら、もはや新社長が会社の権力者です。会社の秩序を乱さないためにも、たとえ前社長であっても、新社長よりも偉そうにしていてはいけません。新社長に敬意を払い、話すときは敬語を使いましょう。

いかがでしたか。事業承継は企業にとって、その未来を大きく左右する一大事です。間違いが起きないようしっかり気をつけたいものです。

事業承継に失敗する8要因と成功する8つのポイント(PDFファイル)


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