TamatsuLab
slide1

ホームトピックス>2023年2月の5 人手不足下で非正規はベテランより新人の方が賃金が高くなる?

2023年2月の5 人手不足下で非正規はベテランより新人の方が賃金が高くなる?

人手不足下では、安い賃金ではなかなか人が集まりません。人手不足が継続すれば、需給の関係から求人募集の賃金はだんだん上がっていきます。しかし一方で、すでに何年も働いている人で、組合などに入っていない非正規労働者の賃金は安く抑えられがちです。本人が文句を言わない大人しい性格ならなおさら賃金は上がらないかもしれません。企業によっては、人手不足下ではベテランより新人の方が賃金が高くなってしまう企業もあるようです。

2023年2月の5 人手不足下で非正規はベテランより新人の方が賃金が高くなる?

ベテランより新人の賃金を高くするのは、それ自体は違法ではありません。雇用契約は使用者である企業等と個別の労働者との間で締結されます。使用者が労働法を順守し、違法行為をしていないのであれば、企業としてベテランより新人の賃金を高くすることは可能です。
ただ、通常はベテランの方が新人よりも企業への貢献度は高いです。ベテランは仕事には慣れています。新人は入ったばかりで仕事のやり方がわかりません。新人はいちいちベテランに教えてもらう必要があり、ベテランの手を煩わせます。そんな未だ戦力にならずに手のかかる新人の賃金の方が高いとわかれば、ベテランの不満は高まります。
人間関係で怖いのはお金の恨み、不満、妬みです。ベテランより新人の方が賃金が高いとベテランたちの間でうわさになれば、企業の雰囲気が一気に悪くなります。場合によってはベテランがどんどん辞めていって、企業組織が崩壊することもあります。
ベテラン労働者の定着率を向上させたいのであれば、人事評価や賃金体系に対する労働者の不満に神経を配り、不公平感の解消に努めるべきでしょう。
ベテランより新人の方が賃金が高くなってしまうようなことは、しっかりした賃金体系を持つ企業、労働者が組合に加入している企業、あるいは社内外の評判が良い企業では起こらないかもしれません。むしろ非正規労働者が多く、賃金体系がいい加減で、労働者が組合に加入しておらず、社内外の評判もあまり良くない企業に起こりがちな現象といえそうです。
ベテランより新人の賃金を高くする企業は、労働者の不満増加や社内の雰囲気の悪化に無神経な経営をしているといえます。経営者が社内の不満や雰囲気悪化に無神経な企業は、内部崩壊が起きる可能性が高いです。


△トピックスに戻る

ページのトップへ戻る