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2023年2月の6 個人が会社に合わせるべきか、会社が個人に合わせるべきか?

会社に就職したら、個人は自己主張すべきでなく、徹底して会社のルールや社風に合わせるべきでしょうか。それとも、会社は個人を抑圧すべきでなく、会社こそ個人それぞれに合わせ、個人が伸び伸びと働ける環境を提供すべきでしょうか。個人が会社に合わせるべきか、会社が個人に合わせるべきかは、経営者としてよく配慮しなくてはならない課題です。

2023年2月の6 個人が会社に合わせるべきか、会社が個人に合わせるべきか?

変化の少ない業界、終身雇用・年功序列の考えが強い企業では、個人が会社に合わせるのが当たり前と考えられやすいです。新米社員は何年も上司の下で「見習い」扱いを受けます。勤続年数の長い社員ほど偉く、若者は年上の人の言うことを聞かなくてはなりません。革新的なアイデアや意見は否定されるか無視されやすくなります。このような企業では、個人は会社に合わせることが求められます。
一方で、変化の激しい業界、非正規雇用やヘッドハントなどの中途採用が多い企業、実力主義・成果主義の考えが強い企業では、個性を大切にし、会社が個人に合わせていく必要性が多くなります。中途採用の社員は「即戦力」として活躍することが求められ、いちいち年上の上司をつけて何年も「見習い」扱いするのはかえって生産性が良くないと考えられます。勤続年数ではなく、本人のキャリアとスキル、時代の変化を読む能力、交渉力やプレゼンテーション能力が重要になってきます。勤続年数の長さではなく、個人の実力が問われやすいのです。
問題になるのは、長年変化の少ない業界だったのが、急に変化が激しくなった場合です。今まで終身雇用・年功序列の考えが強かった企業が、急に非正規雇用やヘッドハントを増やしたりすると、社内で大きなひずみを生むことになります。実力主義・成果主義の考えを中途半端に取り入れるのも、社内で様々な問題を引き起こします。だからといって、古い年功序列の考えのままでは中途採用の社員などをうまく活用しにくくなります。
個人が会社に合わせるべきか、会社が個人に合わせるべきかは、決まった答えがあるわけではありません。新入社員を教育し、社風に合わせさせていくことも大切ですし、個性を存分に活かしていくために企業が個人に合わせていくことも大切です。
ただ間違いないのは、企業は業界がどのように変化しても顧客に選ばれなくてはならない、選ばれ続けなくてはならないということです。顧客から選ばれなくなれば、企業は衰退していかざるを得なくなります。
企業は業界の変化に敏感になり、変化を先読みしなくてはなりません。企業体質の固定化は企業の衰退を招きます。企業が顧客に選ばれ続けるためにも、企業は常に社内の考え方や方針を修正し続ける必要があります。個人を企業に合わせさせた方が良い場合もあるでしょうし、また会社が個人に合わせていった方が良い結果を生む場合もあるでしょう。


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