人は理解しあえない生きものです。他人を理解しようと日々観察し、推理している人でも、他人の考えを察知するのは難しいです。ずば抜けて洞察力のある人でも、他人が何を考えているのかまではわかりません。それほど、他人を理解するのは難しいのですから、他人の話をろくに聞かない人が他人の気持ちがわかるわけがありません。私たちは、「人は理解しあえない」という前提のものでビジネスを進める必要があります。
人は理解しあえません。ビジネスマンは、「人は理解しあえない」という前提のもとでビジネスを進めることが大切です。多くのビジネスマンが悩み、ストレスを抱え込み、苦しむのは、「人は理解しあえるはずだ」と思って無駄な努力を続けるためです。無駄な努力を回避するためにも、ビジネスマンは以下のことに注意して仕事のやり方を決めていきましょう。
多くのビジネスマンは「理論」でお客さんを説得しようとします。往々にしてビジネスプレゼンテーションは「理論」による説得活動に偏りすぎてしまう傾向があります。しかし、「理論」だけでは、なかなかお客さんは動きません。むしろ、「理論」で説得してくることを嫌うお客さんもいます。お客さんを動かすには、「理論」よりも、その「感情」を刺激し、「権威」を積極的に利用することが大切です。
真面目なビジネスマンほど、相手を理解しようとしてしまいがちです。しかし、相手を理解しようとする努力は時間の無駄です。相手を理解するのに時間を使うくらいなら、もっと効果のあることに時間を使いましょう。
ビジネスを進めるにあたっては、相手の言っていることを簡単に信じてはいけません。もちろん、信頼できることを言っている人もいますが、ウソをつく人もいます。相手によって言うことを変える人、以前と真逆のことを言う人もいます。相手の言っている言葉を信じるよりも、その行動を見ましょう。行動を観察すれば、その人の本質が見えてきます。
自分のことがなかなか理解してもらえないと悩む人がいます。悩む時間がもったいないです。ビジネスマンは時間を大切にしなくてはなりません。無駄な努力に時間を費やしているヒマはありません。ビジネスマンとして結果を出したいなら、今すぐ「自分を理解してもらおう」とする努力をやめましょう。
相手の考えを変えようとするのも無駄な努力です。ビジネスでうまくいかなかったとき、相手の考えを変えようとするのはやめましょう。ビジネスをより良くするためには、自分の行動を変えていくことが大切です。有能なビジネスマンは自分の行動を修正する能力が高いです。より良い結果を出すためにも、相手の考えを変えようとするのをやめ、自分の行動だけを変えましょう。
ビジネスマンは、人は理解しあえないという前提のもとで行動しましょう。理解し合おうとする無駄な努力をする時間があるのなら、自分の行動をどんどん見直していきましょう。