TamatsuLab
slide1

ホームトピックス>2024年4月の13 コストプッシュインフレの時代に経営者がやるべきこと

2024年4月の13 コストプッシュインフレの時代に経営者がやるべきこと

今はコストプッシュインフレの時代だといわれています。燃料、食料品、原材料などの価格が高騰しています。仕入れ価格や光熱費、輸送費の増加は経営を圧迫します。また生活必需品の値上げによって労働者の生活も圧迫されるので、企業には賃上げ圧力がかかります。さらに、深刻な人手不足、大手企業の賃上げ、同一労働同一賃金の法制化による非正規雇用者への待遇改善の必要性など、企業の人件費は増加する傾向にあります。このような状況下で経営改善を図るには、原価の見直しやリストラだけでは限界があります。企業が利益を確保していくためには、原価改善のみならず、コスト増加分をうまく価格転嫁していく方法を考えなくてはなりません。ここではコストプッシュインフレの時代に経営者がやるべきことを考えてみましょう。

2024年4月の13 コストプッシュインフレの時代に経営者がやるべきこと

経営者はお客様の目線で商品やサービスのコストを見直しましょう。商品やサービスを見直すとき、往々にしてコストが膨らんでいる部分から変えようとしがちです。しかし、お客様の目線で見直さずにコストが高い部分をカットしてしまうと、商品の高級感やサービスの満足度が低下し、顧客が離れていく恐れがあります。商品・サービスのコストを見直すときに大切なのは、あくまでお客様の目線で見直すことです。たとえコストがかかって削減したい部分であっても、お客様から見て大切な部分であれば、安易に削減してしまうのはリスクが高いです。コストカットは利益確保のために重要です。だからこそ失敗しないためにはお客様目線でコストを見直すことが大切です。
新ブランドをつくりましょう。あるいはブランドをリニューアルしましょう。原価が高くなり利益が出なくなれば、利益を確保するためには値上げをする必要があります。でも、単に「値上げしました」ではお客様からのイメージは悪くなります。新ブランドをつくったり、ブランドをリニューアルしたりすることで、単なる値上げではないとお客様に印象付けることができます。ポイントはブランドをより高級感のあるものにアップグレードしていくことです。価格を上げるのですから、今までよりも高級感のある満足度の高いブランドにブラッシュアップしていくことが大切です。
内製で出来ることは内製化を進めましょう。距離の遠い仕入れ先よりも近い仕入れ先を選びましょう。コストプッシュインフレの時代では仕入れ先が値上げをしてきますし、物流コストが大きな利益圧迫要因になります。リスク分散の観点から、仕入れ先の値上げ大きい場合は、いつでも内製に切り替えることができるよう準備しておくことが大切です。また、物流コストが増えすぎないよう、サプライチェーンの距離を短くしていく取り組みも大事です。
ダウングレード商品・サービスを開発しましょう。またはアップグレード商品・サービスを開発しましょう。現行の商品を値上げするにあたって、値上げによる顧客離れを防ぐ対策をとりましょう。ダウングレード商品・サービスを開発することは値上げによる顧客離れを少なくする対策の一つとして有効とされています。また逆に、高級志向の顧客を狙ってアップグレード商品・サービスを開発することも効果があるかもしれません。今までもっと値段の高い他社の商品・サービスを購入していた人たちが、あなたのお客様になってくれるかもしれません。
お客様が購入するためのストーリー作りに注力しましょう。お客様はなぜあなたの商品・サービスを購入するのですか。何が目的で、何がしたくて、どんな気持ちでお客様は商品・サービスを選ぶのですか。お客様が買いやすくなるような、お客様の背中をひと押しするようなストーリーがつくれれば、より購入してもらいやすくなります。商品やサービスを値上げするのですから、今まで以上に購入したくなるようなストーリーが求められます。
コストプッシュインフレの時代は、経営者の工夫が試される時代と言ってもいいかもしれません。経営者は周囲の人々の知恵を借りながら、原価の低減とともに、上手な価格転嫁ができるような工夫をしていきましょう。


△トピックスに戻る

ページのトップへ戻る