ホーム>トピックス>2024年11月の3 外国人労働者を受け入れる前にするべきこと
好景気で人手不足が深刻なとき、安い労働力が欲しいとき、あるいは季節商品の生産などで短期的に労働力が必要なときなど、外国人労働者を受け入れることがあります。外国人労働者を受け入れる場合はいろいろと注意すべき点があります。ここでは、外国人労働者を受け入れる前にするべきことを考えてみましょう。
外国人労働者を受け入れる前にするべきことは、おおよそ以下の通りです。
1.今の労働者だけで仕事が回せないか、国内の労働者を雇えないかをもう一度見直す
そもそも外国人労働者を受け入れる必要があるのか、今の労働者だけで仕事がまわせないか、あるいは国内の労働者を雇うことができないかをもう一度見直しましょう。
2.外国人労働者を受け入れる際の法律上の要件を確認する
外国人労働者を受け入れる場合は、就労ビザの内容を確認するなど、国内の労働者を雇う場合の要件に加えて確認すべき法律上の要件があります。しっかりチェックして法令違反とならないように注意しましょう。
3.今の労働者たちに外国人とのコミュニケーショントレーニングを施す
外国人労働者は我が国の労働者と受けていた教育、文化、考え方が異なります。まずは、今いる労働者たちに外国人とコミュニケーションが取れるよう、トレーニングを施すことが望ましいでしょう。
4.外国人労働者受け入れによるコストを見積もる
外国人労働者を受け入れる場合、手続きや職場内でのトレーニングなどでコストがかかります。場合によっては通訳などを雇う必要があるかもしれません。あらかじめ外国人労働者受け入れによるコストを見積ましょう。
5.外国人が意欲的に働きたくなるよう、熱心に働き、業務を改善した者が報われる仕組みをつくる
外国人労働者を受け入れてみたところで、社内の仕組みを変えなければ思ったように働いてくれないかもしれません。外国人労働者を受け入れる前に、彼らが意欲的に働きたくなるような仕組みをつくりましょう。熱心に働き、業務を改善した者が報われるとわかれば、彼らも仕事に意欲を持つようになるでしょう。
6.外国人労働者の不満・不安を解消するフォローアップ体制をつくる
外国人は私たちでは思いもしないような不満・不安を抱えるかもしれません。できれば外国人労働者を受け入れる際には、彼らの不満・不安を解消するフォローアップ体制をつくりましょう。
7.今の労働者たちの不満・不安が増大しないよう予防措置を取る
逆に、外国人労働者を優遇しすぎると、今まで働いてくれていた労働者たちが不満・不安を感じるようになるかもしれません。今の労働者たちが不満・不安を増大させないよう、予防措置を取りましょう。
8.スパイ行為や機密情報流出を防止する仕組みをつくる
新しく受け入れた外国人労働者はもしかしたらスパイ行為をしたり、機密情報を流出させてしまうかもしれません。これは外国人労働者に限った話ではありませんが、スパイ行為や機密情報流出を防止する仕組みをつくっておくことはとても大切です。
外国人労働者を受け入れることは人手不足の解消になるだけでなく、企業が新たな刺激を受けてビジネス拡大のヒントを得る可能性もあります。ただし、注意すべき点も少なくありませんので、しっかり対応しましょう。単に安い労働力、使い捨ての労働力として外国人労働者を受け入れようとすれば、大きなしっぺ返しをくらうことになるかもしれません。