ホーム>トピックス>2025年3月 一体誰のことを独裁者というのか
独裁とは何でしょうか。一体誰のことを独裁者というのでしょうか。独裁者とは国家や組織などの権力を独占し、恣意的に権勢をふるう者をいいます。ただ、「独裁者」という言葉はしばしば、自分と立場の違う相手、自分の気に入らない人物に対する単なる悪口として使われることがあります。「あいつは独裁者だ」と非難される人物でも、正しくは独裁者には当たらない場合があります。誤解をしないためにも、一体誰のことを独裁者というのかを正しく知りましょう。
国家において独裁とは、個人または一定のグループが国家権力である立法権、司法権、行政権の三権を独占的に掌握することをいいます。独裁者あるいは独裁グループは三権をほしいままにします。独裁国家において、独裁グループに対立する団体や独裁者を批判する人物は場合によっては消され、逮捕され、あるいは思想収容所などに入れられたりします。国民は恐怖で支配され、独裁者に従う以外の選択肢を奪われるのです。独裁国家においては独裁者がほめたたえられ、国民は独裁者の言葉を一字一句違えずに信じるよう洗脳されます。
企業などの団体においては、一個人の考えだけでその団体のものごとを裁決する人物を独裁者といいます。中小企業ではしばしばワンマン経営、つまり社長による独裁的な経営判断が行われます。独裁者は往々にして自分の判断だけでものごとを決定し、反論や他人の意見を排除しようとします。ただ、ときおり気に入った人物の積極的に採用することがあります。気に入った人物を親しくなり信用すると、何もかもその人の意見通りに任せてしまうこともあります。つまり、独裁者に気に入られた人物は、いつのまにか権力を手に入れ、国家や団体を乗っ取ることもあります。
独裁国家や独裁者が権力をふるう団体において政変や乗っ取りが起きるのは、しばしば独裁者の側近や気に入った部下によるものであることが多いです。
その国家や団体の最高権力者が独裁者かどうかを見分けるには3つのポイントがあります。
1つめのポイントは最高権力者が他人の意見を広く聞いて、自分の考えを修正しているかどうかです。最高権力者が他人の意見を聞かず、自分の意見だけを押し通そうとするのであれば、その人物は独裁者である可能性があります。
2つめのポイントは国家や団体内で自由に意見を言える雰囲気があるかどうかです。特に、最高権力者と対立する意見が自由に言えるかどうかがその国家や団体が独裁かどうかを見分ける重要ポイントになります。
3つめのポイントは国家や団体内で最高権力者を恐怖し、あるいは崇拝するような雰囲気がつくられているかどうかです。独裁者は往々にして人々を恐怖で支配し、崇拝させようとします。人々が最高権力者を恐れ、あるいは崇拝する傾向が強いのであれば、その最高権力者は独裁者である可能性が高いです。
上記の3つのポイントをよく注意し、組織の最高権力者を見てみましょう。そして、実際にその人物が独裁者かどうか、判断してみましょう。
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