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仁と義

仁義というと、守らなくてはならない道徳的な規律のことをいいます。あるいはあわれみの心(仁)と物事の筋道(義)のことを仁義と呼ぶようです。何かの許しを得るためのあいさつのことを仁義というひともいます。

仁と義

孔子は仁と義を大切にしていました。学問にしても仕事にしても、あるいは政治にしても仁義をわきまえることを重視していたようです。ただし、孔子が言うところの仁と義は、私たちが知っている言葉の意味とは多少のずれがあるように見受けられます。
論語の中で孔子は何度か仁について問われ、答えています。しかし、どの答えを見ても仁とは何かについてはっきりとわかるものではありません。
仁は困難に立ち向かい、利益を後回しにすることのようです。仁とは自分の身や言葉をつつしむことのようです。また仁とは、人を愛することのようです。恭しく誠実でいることが仁であるようですし、自分の道具と磨くことが仁であるようでもあります。
おそらく仁とは、容易に言葉で表せるものではないのでしょう。人生における大切な心構えとして、論語の言葉一つ一つから読み取っていくしかなさそうです。
一方で義とは何かについての議論はあまり見られません。義という言葉そのものは論語のいろいろな場所で出てきますが、その定義について疑問を持つ人は少なかったのでしょうか。
いずれにせよ仁と義は論語において重要な意味をなしています。その真意を読み取るには、より深く学問を修め、精神修養に励むことが求められます。

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論語について

論語とその影響力
論語は、孔子とその弟子たちの言行録とされています。誰がどのようにしてこれらの言葉をまとめたのかは不明ですが、おそらくは孔子の死後、その弟子たちあるいは孫弟子たちによってまとめられたものと思われます。
学ぶ姿勢
論語は学問を志すことの大切さ、学ぶことの尊さを教えてくれます。人間は一生学び続けます。学び続けることによって人間は、人間であり続けることができるのです。人生を充実させるのは学問です。
孝行
よく「親孝行」しろなどといわれますが、孝行とは親を敬い、よく仕えることをいいます。親に何かをプレゼントしたり、温泉旅行に連れていったり、肩たたきしてあげたりすることだけが親孝行ではありません。
仁と義
仁義というと、守らなくてはならない道徳的な規律のことをいいます。あるいはあわれみの心(仁)と物事の筋道(義)のことを仁義と呼ぶようです。何かの許しを得るためのあいさつのことを仁義というひともいます。
礼楽
礼楽とは礼儀と雅楽(音楽)のことです。古代の中国では礼楽を正すことが政治の基本とされました。なぜなら礼儀は社会の秩序を保ち、楽は人々の心をつかんで和ませる効力のあるものだからです。
論語の「道」
論語の中には孔子の言葉として「道」が出てくることがあります。有名なものとしては「朝に道を聞けば、夕べに死んでもいい」という短い文が有名です。ここでいう「道」とはどういう意味があるのでしょうか。
教育のしかた
論語を読むと、学問を修めることすなわち「学ぶ」ことだけでなく、学問を広めることすなわち「教える」ことについても様々なヒントを得ることができます。つまり、人々を教え導く方法、教育のしかたです。
「徳」
孔子が私たちに多くのことを教えてくれます。そんな輝く言葉が数多く散りばめられている論語の中でも、いつまでも人類の宝物として大切にしたいもの、それは「徳」の一言ではないでしょうか。

現代社会と人間

社会組織の中の人間
私たちは社会組織の中で生きています。多くの人は社会組織の中にいなければ、生きていくこともできません。社会組織の中で自らの地位にしがみつき、その中で愚痴を言いながら日々を過ごしています。
家族愛の道しるべ
20世紀は家族が崩壊した世紀だったのかもしれません。工業化、都市化が急速に進むとともに核家族化が進み、また一人暮らしも急激に増加しました。かつての大家族による共同生活は影をひそめるようになりました。
人生は苦難の旅
孔子は世の中が乱れて道が行われない時代に、あえて道を正そうとして様々な苦難にあいました。孔子の晩年はまさに苦難の連続だったといっても良いでしょう。信念を貫き通したが故に苦しんだのです。
あえて世を捨てず
社会組織が腐敗し、崩壊のほころびを見せ始めると、心正しい人々は行き場を失うようになります。人によっては外国に逃げ、あるいは世捨て人となって田舎に引きこもり、あるいは自ら命を絶ってしまう人もいます。

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