国家の繁栄に尽くしましょう。怠惰と悪習を捨て、良く学び、良く働きましょう。どのようなことをすれば国家が繁栄するのかを知りましょう。国家の繁栄と衰退を分けるものは何かを知りましょう。思い上がりをやめず、怠惰や悪習を続けることは国家を危機に陥れるものです。そして国際競争に打ち勝って国家を繁栄に導くためには国民が常に謙虚に良く学び、良く働くことが大切です。国家の繁栄は国民の繁栄でもあります。国民が永続的に幸せで豊かになるための国家繁栄について学び、実践し、より良い国づくりを目指していきましょう。
国家繁栄は私たちにとって重大な関心事です。国家が繁栄するか、衰退するかによって、その国家の国民や企業に重大な影響を与えます。国家が繁栄するとき、経済は良くなり企業活動は活発になり、多くの国民が豊かになっていきます。国家全体の繁栄と好景気が続けば、企業にとってそんな好ましいことはありません。繁栄する国には、さらに世界から投資資金や優秀な頭脳、物が集まりやすく、ますます繁栄しやすくなります。国全体が繁栄すると、人々の心に余裕ができ、幸福度があがり、学問や文化が発達しやすくなります。
逆に、国家が衰退するときは、経済が悪化し、国民は苦しくなっていきます。企業活動は衰退し、資本は逃げていきます。学問や文化にお金を遣う余裕がなくなり、人々は食べていくのに精一杯です。余裕がなくなると幸福度は下がり、格差の拡大や対立の激化、そしてついには国内の分断が始まります。国家の衰退は多くの企業を苦しめ、人々を不幸に突き落とします。国民に不安や不満が高まり、デマによるパニック行動がおきたり、不満や怒りのはけ口としての外国人や特定の人々に対する攻撃が激しくなったりします。
多くの国民が不幸にならないためにも、国家は繁栄しつづけてほしいものです。
それでは国家が繁栄するとは、どういうことでしょうか。何をもって私たちは、国家が繁栄していると言えるのでしょうか。国家の衰退を防ぎ、継続的に繁栄に導くためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか。
また国家が衰退するとは、どういうことでしょうか。国家が衰退する原因は、何でしょうか。国家は常に繁栄しようとしているはずです。でも、歴史を見れば繁栄した国々はことごとく衰退していきます。いったいどうして、繁栄した国家が衰退してしまうのでしょうか。今繁栄している国家にも、何らかの衰退の予兆、サインがあるのでしょうか。私たちは、国家衰退のサインを見つけることができるでしょうか。国家衰退のサインが見つかったとき、私たちはどう対処し、行動するべきでしょうか。
ここでは国家の繁栄について考えてみます。
国家はいかにして繁栄を実現し、衰退を免れることができるのか。国家が繁栄を続けるにはどうすればよいのか。
国家の存在理由、国家が尊重すべきこと、危機管理、インテリジェンス、教育など、国家についての基本的な事項から、国家が繁栄するための必要な処方や望ましい姿についても考えていきたいと思います。国家の継続的繁栄のための必要な条件とそれを実現するための方法を見つけていきましょう。
国家は人で成り立ちます。国家を構成するのはその国家に所属する国民です。国家が繁栄するとは、その国民が富むことです。国民が豊かにならずして国家の繁栄は成り立ちません。多くの国民が富むためにも、企業活動を活発にし、経済を発展させていく必要があります。そのためには、人や企業が活き活きと活動できるような環境づくりが必要です。
国家は国民が帰るべき家として、安心して生活できる場所でなくてはなりません。そこには生活の基礎となる居場所や仕事とともに、仲間がいて、力を伸ばすための競争があって、心豊かになる文化があって、いつでも学べる教育システムがあると良いでしょう。国家は国民がより豊かになるためのチャンスを提供し続けることが必要です。国民がここで一生を過ごしたいと思うような場所であり続けることが、国家の存在理由です。
国家は国体を尊重しなくてはなりません。国体が汚され、あるいは国体そのものが失われてしまうようでは、国家が落ちぶれるどころか、国家としての存在理由すら失ってしまいかねません。国家は国体を永続的に尊重すべきであり、決してなおざりにしてはなりません。国家は国体によって成り立ち、国体は国民に支持されることによって成り立つのです。
危機管理は国家の重要課題です。国家を陥れる危機を予測し、把握し、管理していくことは国民が安心して生活するためにも必要不可欠です。直接的でわかりやすい危機としては外国の軍事的脅威や災害、疫病、犯罪、国内での暴動などが考えられますが、危機はそれだけではありません。政府や国民の怠惰や悪習も、ゆっくりながらじわじわと国家を破たんの方向へと導いていく見えにくい危機です。
国家はインテリジェンスを駆使して自らの存続、発展をはかっていかなくてはなりません。知識や情報を上手く国家の存続や発展に寄与させていくためには、インテリジェンスとその積極的活用が不可欠です。国家を繁栄させるためにも、国民がインテリジェンスとその活用をしっかり学ぶことが求められます。
国家の繁栄のためには教育は欠かせません。国家がどのように教育をしていくかによって、国家の運命は大きく変わります。繁栄する国家は教育にしっかり力を入れています。教育は時代と共に発達させていかなくてはなりません。偏った時代遅れな教育を続ける国家はだんだん衰退していきます。どのような教育にしていくかは国家の繁栄を左右する重要課題です。
国家が繁栄するためには、なによりも国家自身が健康であることが大切です。国家が病気を抱え、元気を失っている状態では、繁栄どころか、存続すら危うくなります。健康を維持するためには、国家を蝕む病気を治療・予防するとともに、つねに健康状態を保つための習慣づけをする必要があります。国家の健康は、国民の安全と健康のためにも重要です。
国家が繁栄するためには、産業の発達が欠かせません。産業が発達すれば、雇用が増え、人々の収入が増えることが期待できます。収入が増えて人々が豊かになれば、自然と税収も増え、国家予算を増やすこともできます。うまく産業を発達させるには、国家として何をどうするべきでしょうか。産業発達のための環境づくりをすることが、国家を繁栄させるには重要です。
軍事は国家の重大事です。軍事をおろそかにする国家は滅亡します。国民や国家の資産を外国の脅威などから守るためにも、国家はしっかりと軍事力をつけておかなくてはなりません。しかし、軍事費を膨張させすぎると国家にとっては大きな負担になります。国家を繁栄させるために軍事をどうしていくべきか、国民はしっかり考えていかなくてはなりません。
国家は国民が安心して暮らせるよう、福祉と防災に努めなくてはなりません。福祉として国家がやれることはたくさんあります。また災害はいつどのような規模でやってくるかわかりませんから、常に備えておかなくてはなりません。しかしながら、福祉や防災が国家の財政を圧迫し、国家の運営を危うくするようではいけません。
国家を運営するには国費がかかります。国費は基本的には国民から強制的に徴収する「税」によって賄われます。税をどこからどのようにどのくらい徴収するかによって国家の運営は大きく変わってきます。租税のありかたによって市場経済や国民の生活、国家の防衛力、貧富の格差、不正や治安、国民の教育レベルなどが影響をうけます。国家は中・長期にわたって国家が繁栄するような租税のありかたを見つけ、採用していかなくてはなりません。
国家が繁栄しているかどうかは結局のところ、その国民がどのような生活をしているかによって決まるといっていいかもしれません。多くの国民が苦しく、みじめな生活をしているのでは、その国は繁栄しているとは言えないでしょう。国家の繁栄にはなによりも、国民生活の全体的な向上が必要です。国民の生活が良くならなくて国家の繁栄はありません。
国家はいやおうなく国際政治に巻き込まれます。国家は自国の主権と国民を守りつつ、国際政治の中で生き抜いていかなくてはなりません。さらに、国家が繁栄していくためには、国際政治に振り回されないよう自国の政治体制を強化するとともに、国際政治での存在感や発言力を強めていくことが求められます。世界各国も思惑が交錯する国際政治の中で国家繁栄を目指すには、長期的なプランと地道な発展努力が求められます。
国家はその存続のために戦争をしなくてはならないときがあります。戦争は、国力を著しく消費し多大な被害をもたらします。それでも、戦争に勝利すれば国家としての強さを示すことができます。しかし場合によっては国家がきわめて弱くなり、国家そのものが滅亡してしまうこともあります。戦争を選ぶのも、戦争を回避するのも、国家にとってはリスクがあります。戦争は短絡的に考えてはならない極めて重大な問題です。
経済のグローバル化は進んでおり、国内の動向だけを見ているようでは国内経済はうまく発展しません。世界の経済動向を見たうえで、その中で国家経済の発展を目指していく必要があります。いまやどこにいてもグローバル経済の影響を避けられず、国家の繁栄のためにも世界の中での競争力向上に取り組むことが求められます。
国家は、国民たちがそこにいて幸せを感じるような場所であることが好ましいでしょう。国民の大多数がより幸せになるような政策を追求していくことが国家には求められます。国家が繁栄するためにも、国民が豊かになるとともに、幸福感が増していくことが望まれます。まずは、国民が幸せになるにはどうすればいいか、しっかり考えていきましょう。
国家は歴史をつくります。せっかく歴史をつくったからには、それを国家の繁栄のために活用していきたいものです。国家の歴史を読むことによって、国民が勤勉になり、過ちを犯さず、国家のさらなる繁栄のために尽くそうと思うのなら、そんな好ましいことはありません。歴史をつくっていく際には、後世にその歴史を読んだ人がより良い国家づくりを目指そうとおもうような歴史にしていきたいものです。
国家はその活動によって様々な遺産を遺します。国家が残す遺産を見て、後世の人々はその国家を評価することでしょう。どのような遺産を遺すかが、その国家の将来的価値を決めるといっても過言ではありません。国家が活動をするときは、それが将来にどんな遺産として残り、それが後世にどう評価されうるのか、意識しておいた方がいいかもしれません。