持続可能な開発目標(SDGs)と企業の行動方針について>13「気候変動に具体的な対策を」
SDGsの13番目は「気候変動に具体的な対策を」です。目標は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」としています。気候とは温度・湿度や天気、降水量などの平均的状態のことをいいます。例えばある地域での平均気温がだんだん変化すれば、その地域で成育できる作物は変化します。降水量が極端に変化すれば生物及び人間の生活にさまざまな影響を与えます。大きな影響を及ぼすような気候変動に具体的な対策を講じようというのがこのゴールです。
私たちの生活は気候の影響を受けています。農作物や家畜も気候の影響を受けます。私たちが日々安定して生活するためには、気候がある程度安定していることが必要です。気候が大きく変動すると、今まで通りの生活ができなくなってしまうかもしれません。
近年、技術の進歩や急激な工業化、産業の急速な発達などが影響し、人類により大量生産・大量消費、乱開発などが行われることにより、気候が大きな影響を受けているといわれています。人類の活動が気候変動の大きな要因になっているというのです。
私たちの生活が安定して持続可能であるためには、気候が極端に変動しないよう、気候に影響を与える人類の活動を見直すべきだという考えが強まっています。
企業においては、気候変動に影響を与えうる事業活動について見直しをしていくとともに、気候変動対策のための活動を支援し、あるいはその活動に参加していくことが今後ますます求められてくることになるでしょう。
なお、国連は「気候変動に具体的な対策を」に関して5項目の具体的なターゲットを設定しています。実際に「気候変動に具体的な対策を」の目標を実現していくためにも、これらのターゲットについても見て、考えていきましょう。
ここでは気候関連の災害や自然災害に対する回復力と適応能力の強化について書かれています。気候関連の災害とは熱波や冷害、洪水、豪雨、豪雪、干ばつなどがあげられます。自然災害としては噴火や地震、地滑り、津波などがあります。
企業としては、備蓄や防災用具など災害への備えをしておくとともに、災害発生時に適切に対応できるようマニュアル整備や訓練をしておくことが大切になってきます。また地域の防災活動に参加していくことも有効な貢献活動になるでしょう。
ここでは国の政策や戦略、計画へ気候変動対策を盛り込んでいくことが書かれています。
企業としては、自国や海外進出先の国家の政策や戦略、計画を把握し、その気候変動対策に対応した事業計画を立てていくことが求められます。
ここでは、教育、意識向上、人的および制度的能力の向上について書かれています。気候変動についてはさまざまな意見・議論があり、なにが正しい教育で何が正しい意識向上活動なのかについては判断の難しいところですが、それでも何かしらの教育や意識向上をしていくことは必要になってくるでしょう。
企業としては、国家あるいは国際社会における気候変動に対する教育や意識向上活動の状況をチェックしつつ、従業員への教育・意識向上および事業活動へのフィードバックをしていくことが今後大切になってくるでしょう。
ここでは開発途上国への支援としての緑の気候基金について書かれています。
企業としては、開発途上国に進出する際、これらの基金の動向にも注視した方が良いかも知れません。
ここでは後発開発途上国等の、気候変動関連の能力向上メカニズム推進について書かれています。
企業としては、後発開発途上国等の支援の一環として気候変動関連の能力向上メカニズム推進をサポートしていくことなどがSDGsへの貢献のひとつとして考えてもいいかもしれません。
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