組織発達論>集まる理由
組織は人の集まりです。人が集まるには理由があります。人がどんどん離れていけば、せっかくつくった組織は崩壊していきます。組織を維持し、安定させ、そして発展させていくためには、組織に人が集まるように工夫していかなくてはなりません。組織を発達させていくためにも、その組織に人が集まる理由をつくっていくことが大切です。
人は社会的動物であるといわれています。つまり、人は本来集まりたがる生きものです。組織をつくって人が集まらないとしたら、それは経営者が何かを間違えているのです。組織に人が集まるためには、集まる理由が必要です。経営者は人が集まる理由をつくり、増やしていく必要があります。
人は信用できる場所に集まります。ビジネスで大切なのは信用です。「ここなら信用できるな」と思うような場所には、多くの人々が集まります。
人は安心できる場所に集まります。「ここにいれば安心」、そう人々が思うなら、自然と人々が集まってくることでしょう。
人は快適な場所に集まります。快適でゆっくりと落ち着くことができる場所は、人々のお気に入りになります。
人は「自分の居場所がある場所」に集まります。ちゃんと自分の居場所があって、そこに居ることが許されるならば、ずっと居ることができます。「ここに自分の居場所がある」と思うような場所には、人が集まりやすいです。
人は自分を認めてくれる場所に集まります。自分が認められ、好意的に評価される場所にはずっと居たくなります。
人は求めるものがある場所に集まります。欲しい物ややりたいことがある場所には、人は何度でも来たいと思います。
人は仲間がいる場所に集まります。気の合う仲間、楽しい友達がいれば、そこに集まるのが楽しみになります。
人は夢がある場所に集まります。わくわくすること、希望に胸を膨らませるようなことがある場所には、人は夢中になって集まります。
人は気になる場所に集まります。ウワサの場所、気になる人がいる場所、大きなイベントがある場所など、気になることがあれば、そこへ行ってみたくなります。
人は自分が輝く場所に集まります。自分が活躍し、必要とされる場所、求められる場所には、喜んでいきたくなります。
人は学べる場所に集まります。新しい知識が増え、知恵が生まれ、自分がどんどん賢くなると実感するのはうれしいものです。学ぶことができるのは人にとって喜びです。
人は進歩する場所に集まります。いつも新しい刺激があり、良い方向に変化し続ける場所には、より多くの人々が集まります。
人は好きな人がいる場所に集まります。好感度の高い人、会いたくなる人がいる場所には、多くの人々が集まります。
人は達成感がある場所にあつまります。何かよいことをした達成感を得ることは、人にとって心地のよいものです。
組織に人を集めたいのなら、人が集まる理由をつくりましょう。そして、人が集まる理由を増やしていきましょう。
組織とはもともと、糸を組んで布を織ることからきた言葉です。糸を織り込んで布をつくることで、一本の糸ではできなかったことが出来るようになります。人間も同様に、組織をつくることで、一人ではできなかったことが出来るようになります。糸が布になることで、その機能や活動の範囲は大きく広がるのです。
組織をつくるときに考えていきたいのが人・物・金の流れです。人はどこからきて、どこへ行くのか。物はどのようにして動いていくのか。そして、お金の流れにはどんな法則があるのか。人・物・金の流れを把握し、それがうまく流れていくようにしていくことが良い組織作りには欠かせません。人・物・金は組織を動かす重要な要素です。
場所とその雰囲気はそこにいる人々の心理に大きく影響します。組織が効果的かつ活発に機能するためには、場所や雰囲気を工夫することが求められます。組織がうまく機能せず、ビジネスがうまくいかないのは、ひょっとしたらその場所や雰囲気が原因かもしれません。経営者は組織を効果的に動かしていくためにも、場所や雰囲気に十分気を付ける必要があります。
組織は人の集まりです。人が集まるには理由があります。人がどんどん離れていけば、せっかくつくった組織は崩壊していきます。組織を維持し、安定させ、そして発展させていくためには、組織に人が集まるように工夫していかなくてはなりません。組織を発達させていくためにも、その組織に人が集まる理由をつくっていくことが大切です。
組織が発達するには、その組織で人々が競争し、同時に助け合うことが大切です。競争をしないと目標や意欲が失われ、人々の心が離れていきます。しかしながら、競争ばかりだと人々が足の引っ張り合いをするようになり、組織内の雰囲気が悪くなります。組織が良くまとまるためにも、競争だけでなく助け合いが必要です。競争と助け合いは、組織を活性化し発達させていくために大切な二つの要素です。
組織の発達には、目的、夢、そして目標が欠かせません。何のための組織で、将来どうなりたくて、どんな目標を持っているか。組織としてはっきり未来に向けての方向性があれば、そこに向かおうとするエネルギーが出てきます。それは個人が持つ目的・夢・目標と似ています。しかしながら、組織の目的・夢・目標は個人とは異なる特徴があります。
組織は、作られた当初は高い理念や目標があり、集まった人々も活気に満ちていることが多いでしょう。しかし、実際に運営が始まってみると様々なトラブルに直面し、あるいは思うように機能しなかったりして、だんだん理念や目標が見失われていきます。組織が理念や目標を見失うと、だんだん機能が劣化して、組織の人々の心も汚れてきます。常に健全で活気ある組織を維持していくためには、組織そのものに自己浄化の機能を付けることが大切です。
組織は人の集まりです。人が組織を変え、組織が人を変えます。組織の中で人は幸せを感じ、また不満を感じます。多くの人々を幸せにする組織もあれば、人を幸せにしない組織もあります。人々を不満にさせる組織もあれば、不満を感じさせない組織もあります。同じ目的で同じように動いている組織でも、その組織の中での人々の心理状態は大きく異なります。
人が集まればトラブルが発生しやすくなります。組織の中の誰かの迷惑行為が、他のメンバーや組織の外の人々を不愉快にすることがあります。トラブルや迷惑行為を防止し、あるいはトラブル発生時の対処方法を明確にするためには、ルールやマナーを決めておく必要があります。ルールやマナーの設定と見直しは、組織の健全な運営には欠かせません。
組織は順調に発達する場合もあれば、あまり発達しない場合もあります。ある程度の規模まで調子よく発達していた組織が、急に発達を止めてしまう場合もあります。組織が発達しないのは何らかの障害があるからかもしれません。組織の発達を止める障害は、組織の内部にある場合もあれば、外部にある場合もあります。
組織は時として外部の圧力により、あるいは内乱により崩壊します。つくられた組織は、そのままではいずれ崩壊します。組織が崩壊しないためには、組織そのものが変化を続ける必要があります。変化できない組織は崩壊しやすいです。組織は部分的に崩壊しながらも代謝を続けることで、組織全体として維持・発達することができます。