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社長に直談判

会社経営が良くなるのも、おかしくなるのも社長の判断次第です。家族経営では、社長のワンマン経営になることが多く、また社員が直接社長に直談判した内容が経営に大きな影響を与えることも多いです。

社長に直談判

経営がおかしくなるのは、いろいろな要因があります。例えば社会や市場の変化、経営者の思い込みや判断ミス、品質問題の軽視や顧客クレームの対応遅れ、それから従業員の突然の退職、不正などです。
従業員がその危険性を感づいているのに、社長が経営がおかしくなりかけていることに気付いていないことがあります。従業員が危機感を高めているのに、社長が安穏としていては、従業員はいてもたっても居られなくなります。
日ごろ何も言わない従業員が社長に直談判してくるのは、おそらくはよほどの事態です。中には深刻な問題を抱えていても何も言わず、突然退職すると言いだす従業員もいます。問題を抱えていそうな社員には話しやすい雰囲気をつくってあげなくてはなりません。
気安く社長に直談判ばかりしてくる従業員もいます。良い進言ばかりなら良いですが、私利私欲のために取りいってくるとしたら警戒が必要かもしれません。
不平不満や他の従業員の非難しか言わない従業員もいます。不満を言う従業員はその人本人に問題がある場合も多いです。
家族経営は社長と従業員の距離が近く、従業員が社長に直談判しやすい組織といえます。それは家族経営の大きなメリットでもあり、大きなデメリットでもあります。社長は従業員のどんな意見を聞くべきで、どんな意見を聞くべきでないか、よく注意しなくてはなりません。

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家族経営の特長

同じ釜の飯を喰う結束力
家族経営の特長はなによりもその結束力にあります。結束力はどこから生まれるのか、それは食事です。昔から「喰いものの恨みはこわい」といわれるくらいですから、食事は人々の心理や人間関係に大きな影響を与えます。
柔軟な役割分担
組織には役割分担があります。組織が役割分担するのは、組織が効率よく運営できるようにするためです。大きな組織だとミスが発生しないよう、役割分担の内容が細かく業務マニュアルなどに記されています。
決断力
大企業では何か一つのことを決断するのに、何回も何回も会議をします。時間をかけ、組織内の利害をいろいろなところで調整し、場合によっては何カ月も経って初めてようやく一つのことが決まります。
愛情と奉仕精神
家族経営にはシステムや細かいルールがあるわけではありません。経営者から愛情をもって接してもらった従業員は感激し、絶大なる奉仕精神でもって経営者に報いようとします。従業員と経営者は、愛情と奉仕精神で強くつながります。
社長に直談判
会社経営が良くなるのも、おかしくなるのも社長の判断次第です。家族経営では、社長のワンマン経営になることが多く、また社員が直接社長に直談判した内容が経営に大きな影響を与えることも多いです。

家族経営の課題

ワンマン経営の弊害
家族経営の場合社長のワンマンになりがちです。ワンマン経営は社長の即断即決によって素早く事業を動かすことができまが、会社にとっていろいろと弊害もあります。ここではワンマン経営の弊害について考えてみます。
嫌な仕事の押し付け合い
会社には多かれ少なかれ嫌な仕事があります。たとえやりたくなくても会社として誰かがその仕事をしなくてはなりません。誰がどんな仕事をするのか明確に分担が決まっていないと嫌な仕事の押し付けあいが始まります。
「ラクして儲けたい」との甘え
独立・起業して小さな会社を始めるとつらくて厳しいことの連続です。「どうしてこんなこと始めたんだろう」と思うこともあります。「ラクして儲けたい」、経営に苦しんでいるとふとそんなことを思ってしまいます。
感情と意地に振り回される
人は感情を持っています。経営者にも感情があります。人は感情で動きます。経営者も経営判断するときは、多分に経営者自身の感情が入るものです。しかしこの感情というものは、なかなか危険です。
勘と経験が頼りの経営
経営は毎日が決断の連続です。毎日決断をしていると、いろいろなことで判断に迷うところが出てきます。決断一つ一つによって経営の成り行きが変わるのですから、一つ一つの決断は真剣勝負です。

方向性と必要な仕組み

理想的な経営者像と経営判断
家族経営の質は経営者の資質によって大きく左右されます。良い経営をしていくためには、経営者自身が気持ちをよくコントロールしなくてはなりません。そのためにも経営者として、精神修養に励んでおくことが大切です。
QC的反省
経営をしているといろいろな問題が起きます。いろいろな問題がおきたら、それらは貴重な体験としてよく反省し、将来に活かさなくてはいけません。そのためにも、QC的な反省をしておくことが必要です。
過去をリセット
経営者の中には、「昔は良かった」、「昔は良かった」と繰り返す人がいます。以前はお店もお客さんがたくさん来て景気も良かったのに、最近ではちっとも誰も来なくなってさっぱりだ、と嘆くのです。
父親を敬い、先祖を敬う
経営者は会社の頂点に立つ存在です。従業員たちを働かせるのですからそのぶん彼らの生活や将来にも責任を持たなくてはなりません。その責任を自覚するために、経営者は父親を敬い、先祖を敬うことが大切です。
甘やかさない
長年経営をしていると、どうしても経営者と従業員の間でいろいろななれ合いがおこります。ちょっとミスしても、お金を使い込んでも、会社の備品を私物化しても、ついつい目をつぶってそのままにしてしまいます。

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