ウクライナ支援とビジネスの変化について考察していきます。2022年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵攻は国際社会に衝撃を与え、また世界経済に多大な影響を与えました。ウクライナ戦争によってビジネス環境はどう変化するのでしょうか。私たちビジネスマンは急激に変化する時代にどう対応すべきでしょうか。ここではウクライナ支援とビジネス環境の変化、そしてこれからのビジネスについて考えてみます。
2020年ごろから深刻化した新型コロナウイルスの影響による経済活動の制限が徐々に緩和され、そろそろコロナ禍も去って景気が良くなってくるかもしれない、2022年が始まったときはそんな期待が高まりつつある時期でした。そんな時期にウクライナ戦争が始まり、大きなショックを受けた人々も少なくないでしょう。
ウクライナもロシアもかつてはソビエト連邦を構成していた国であり、今回の戦争は2014年のユーロマイダン騒乱(マイダン革命)とクリミア危機(ロシアによるクリミア・セヴァストポリの編入)ウクライナ東部紛争開始(ドネツィク、ルハンシク州)から端を発しているとされています。ウクライナ戦争の背景については識者によって様々なことが言われており、ここでは深くは論じません。
日本は3月2日の国連総会におけるロシア軍の即時撤退を求める決議に賛成しました。またウクライナ人戦争避難民の受け入れやウクライナの人道支援が政府・民間によって行われることになりました。日本政府によるウクライナ支援は基本的に人道支援に限られており、ウクライナへの軍事支援には加担しない姿勢を取っています。
今回のウクライナ戦争はビジネス環境にも大きく影響しています。戦争やロシアへの経済制裁などによって、エネルギー、食料価格が高騰し、また原材料などのサプライチェーンも影響を受けています。救援物資や備蓄品などの需要が増大し、あるいは防衛予算の増額により軍事産業の発展が予想されます。
ビジネスマンはこのような国際社会の急激な変化にも注意し、適切に対応していくことが求められます。
まずは、状況を正しく把握しましょう。ビジネスマンとして正しい判断をするためにも、正しい状況把握は不可欠です。間違った情報を信じてしまうと間違った判断をし、間違った行動をしてしまう危険があります。たとえ間違っても偏ったプロパガンダや、明らかに事実と異なる陰謀論を信じ込まないことが大切です。
今回の戦争により、ロシアへの経済制裁が発動されています。戦争がいつ終結するのか見通せない状況では制裁がいつ解除されるのかも見通せません。ロシアにすでに進出した企業の多くは、制裁が継続される限りビジネスを休止するか、あるいは撤退を余儀なくされています。ロシアとのビジネス拡大はしばらく期待できない状況ですが、こういうときこそ逆にチャンスだと考える人もいるかもしれません。
日本はいま一度、ものづくりの強化に取り組む必要があるでしょう。サプライチェーンのリスク管理や、エネルギー・食料の安全確保は今すぐ取り組むべき課題です。同時に、ものづくりによって外貨を獲得できる体制を強化していくことは日本の競争力向上には欠かせません。ものづくりの基本に立ち返り、日本が抱える課題を洗い出して、将来の資産となるようなものづくり体制を構築していくことができるかどうかで、日本の将来は大きく左右されることでしょう。
ウクライナの戦争避難民を受け入れることによって、今までにない数のウクライナ人が日本に滞在することになりました。戦争の終結が見通せない今、彼らもいつ祖国に帰れるかわからない状況です。彼らの中には熱心に日本語を勉強し、驚くほどの早さで日本語を習得している人もいます。また、ITなど頭脳労働に適した人材となる人々も来ていますが、日本で就労先がなかなか見つからないといわれています。今回のような戦争避難民の受け入れにおいても、日本における外国人労働者の課題が浮き彫りになっています。スキルを持った人材が来ていても、それが上手く活用できないのはもったいない話です。スキル持った頭脳労働に適した外国人労働者の求人とのマッチングやビジネスのための日本語教育の強化などが今後とも日本の課題といえるでしょう。また、日本語習得力の速いウクライナ人から外国語を効率的に学ぶノウハウを教えてもらうことも、日本人の語学力強化に役立つかもしれません。
2022年9月現在、ウクライナは戦時であり、重大な状況が続いています。しかし、いずれ戦争は終結します。戦争終結後をにらんで今からさまざまな準備をしておくことはビジネスで先手を取るためにも重要です。(2022年9月記)
インターネットの発達は民間支援のありかたにも大きな変化をもたらしました。戦争が始まって以来、ITに詳しく情報発信力に長けたウクライナ人たちが様々な情報を発信しています。彼らとコミュニケーションを取って、どこで、どんな支援が必要なのか情報把握し、リアルタイムでの支援を実現している日本の支援団体もいます。必要な人に必要な支援をリアルタイムで届ける、今までにない取り組みが始まっています。
ウクライナ人はどのようなひとたちで、人材としてどのように評価できるでしょうか。ウクライナ人を雇ったら、どんな仕事のさせかたをすると良いでしょうか。ウクライナ人の特性、仕事に対する考え方や語学力、専門性など、また年代による違いなどなど、ウクライナ人を人材として雇っていくにあたって抑えておきたいポイントを見ていきましょう。
戦争が始まったことで、日本に住むウクライナ人やロシア人の生活も一変しました。一般の日本人から見たらウクライナ人とロシア人の区別はなかなかつきにくいものです。ウクライナ人でもロシア語が喋れるならロシア向けのビジネスで働かせようとする会社もあるかもしれません。でも、戦争が始まった今ではそれが彼らを傷づけることになる可能性もあります。
ウクライナ人を雇うとき、賃金をどう設定するべきでしょうか。ウクライナ人たちはどれくらいの賃金を受け取るにふさわしいでしょうか。ウクライナ人を雇う際に、支払う賃金について注意すべきことについて考えてみましょう。賃金を設定する際は、それがフェアであること、正当であるとちゃんとウクライナ人に説明できるように考えておくことが重要です。
ウクライナ人を雇ったら、かれらを上手く効果的に活用していくことが大事です。ウクライナ人はどうすれば効果的に働いてくれるでしょうか。彼らはどうすれば効果的に働いてくれるでしょうか。また逆に、どうすると上手くいかなくなっていくでしょうか。失敗しないための効果的なウクライナ人の活用について考えてみましょう。
ウクライナでビジネスをやろう、と社長が言いだしたら会社にとっては危険なサインかもしれません。純粋にウクライナでのビジネスに取り組むつもりならいいですが、よこしまな気持ちで事業を始めてしまうのは良くありません。ウクライナ人女性は美女が多いと言われていますが、社長がウクライナ美女に溺れるようでは会社が傾いてしまいかねません。