TamatsuLab
新型コロナウイルス対応とビジネスのこれからについて

新型コロナウイルス対応とビジネスのこれからについてビジネスのこれから>「脱欧還和」へのきっかけ

「脱欧還和」へのきっかけ

世界各国のこれまでの動きや、新型コロナウイルスに対する対応は適切だったのでしょうか。私たちはひょっとしたら、いくつもの大きな間違いを犯し、自国の社会を台無しにしてきたのではないでしょうか。新型コロナウイルスの拡大は世界を大きく変化させ、我が国が「脱欧還和」の動きを始めるきっかけとなったといえるのではないでしょうか。

「脱欧還和」へのきっかけ

かつて、明治時代の日本では「脱亜入欧」というスローガンが流布されました。近年でも「先進国」といえばアメリカ合衆国やヨーロッパ諸国のことだと思われており、「日本も先進国の一員になる」といえば要するに欧米諸国に歩調を合わせることだというのが常識だという時代もありました。
「脱亜入欧」というと福澤諭吉の思想だと見られがちですが、どうやらそれは正確ではないようです。福澤諭吉は、明治時代に書かれた「脱亜論」の著者と考えられています。「脱亜論」では押し寄せてくる西洋文明は流行病のようなもので、防ごうとするよりもむしろ早く国民に広め、それと両立できない古いしきたり・習慣を変えるべきであると説き、西洋から見下されないよう新たに政府を改革して「アジア東方の悪友」から心理的に脱することを主張しています。「脱亜論」は決して「入欧」を主張しいてわけではないのです。単に欧米のマネをしていれば良いと言っていたわけではないんですね。福澤諭吉はむしろ欧米の思想からは独立した、独自の思想を持った国づくりをするべきだと考えていたように思われます。
ところが、いつのまにか「脱亜入欧」がスローガンとして広まり、福澤諭吉の思想として見られるようになり、ひたすら欧米に従うことが正しいと考えられるようになったようです。
さて、今回の新型コロナウイルスにより激動する世界を見ると、そんな「脱亜入欧」がいよいよ終わりを迎えたことを示しているように思えてきます。
もはや欧米はアジアに大きく差をつけた先進国とは言えないようです。我が国がひたすら従うべきお手本でもないのでしょう。もちろん、彼らの良いところはしっかり吸収し、学ぶ必要があります。でも、単に彼らのマネをしていればよいという時代はどうやら終わったのです。
西欧文明は今でも「流行病」のようなもので、彼らと同じことをやっていれば、彼らと同じ病に苦しむことになります。
これからは「脱欧還和」、すなわち欧米思想の呪縛から自らを解き放ち、日本本来の良い文明、文化を再発見し、再開発する時代です。日本が古来から培ってきた「和の心」とは何か、どうすれば世の中がより良く、人々がより幸せに過ごせるのかを、自分たちで考え、自ら独自の道を歩んでいく、そんな時代がやって来たのではないでしょうか。私たちはもっともっと、今社会が苦しんでいる病気の根本原因を見つめ直し、この国の発展や幸せについて考えていかなくてはなりません。
おそらく、新型コロナウイルスの拡大はこの「脱欧還和」の動きを始めるきっかけとなったといえるのではないでしょうか。


ビジネスのこれからについてに戻る

ページのトップへ戻る