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原子力発電

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事故発生時の対応

原子力発電所で事故が発生すれば、広範囲の人々に大きな影響を及ぼします。事故発生時の対応いかんによっては多くの人々の生命や健康を害し、地域・海洋の汚染を引き起こし、国際社会から批判されることになります。

事故発生時の対応

原子力発電所は事故がおきないよう、二重、三重の安全設計が施されています。しかし、だからといって事故が起きないと過信するわけにはいきません。むしろ、事故はいつ起きてもおかしくないと考えるべきです。そして、事故が発生しても可能な限り深刻な事態に陥らないよう、危機管理体制を万全にしておくことが必要です。
原子力発電所を運営するにあたっては、あらかじめ事故発生時の指揮系統を明確にし、住民への情報提供、避難指示を含めた緊急時の情報連絡が迅速かつ、的確に行われるようにしておかなくてはなりません。
原発事故発生のニュースはスグに世界中に広がります。事故に対する対応は、政府、原子力に関する機構、電力会社の区別なく、「日本の対応」としてみなされます。
情報開示が遅かったり、説明があやふやだったり、言っていることが不明瞭だったりすれば、スグに国際世論からの非難を浴びることになります。
緊急時には、現場との密接な情報交換が不可欠です。緊急時の指揮系統は日頃から、現場と信頼関係を築き上げておくことが大切です。
現場との情報交換がまともにできていなかったり、現場の不満、指揮系統との確執が事故発生時に明るみになるなどということは論外です。
緊急時は、現場では命がけの作業が山ほど発生します。指揮系統は現場の作業者が精神的・肉体的に限界にならないよう、スグにサポート体制を確立しなくてはなりません。現場との密接な情報交換は不可欠ですが、そのためのテレビ会議等が現場に余計な負担をかけるようなものであってはなりません。
事故を想定し、対応に万全を期することは、あらゆる原子力発電所の危機管理に対して言えることであり、ほんの少しでもなおざりにしてはならない事です。

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原子力発電とは

核分裂エネルギー
原子力とは基本的には核反応によって発生するエネルギーを言います。核反応は主に核分裂と核融合があります。現在商用で運転されている原子力発電はウラン・プルトニウムの核分裂エネルギーを利用しています。
原子炉
原子炉は安定的継続的に核反応をおこさせるための設備です。核分裂エネルギーは、爆発的なエネルギーとともに大量の放射性物質を発生します。原子力発電では原子炉にて核反応を制御し熱エネルギーを利用して発電します。
発電プラント
発電プラントは発電機によって電力を発生させます。発電機を動かすためには、動力が必要です。原子力発電プラントの場合は通常、核反応エネルギーによって加熱した水蒸気をつくり、これによってタービンを回します。

原子力発電の課題

放射性廃棄物
原子力発電所を運転すると放射性廃棄物が発生します。放射性廃棄物というのは、放射性物質が含まれる廃棄物です。放射性廃棄物の処理は危険性や環境への影響が懸念され、原子力発電の大きな課題になっています。
原発作業者とその健康
原子力発電所の運転を支えているのは、そこで働くひとりひとりの作業者たちです。作業者たちは場合によっては線量の高い地域で危険と隣り合わせの作業をしなくてはならず、その健康管理が大きな問題となっています。
安全設計と品質管理
核分裂エネルギーは爆発的に大きく、核反応は放射能を伴う危険なものです。ですから、原子力発電は何重にも安全設計が施され、万全の品質管理をもって決して事故や不具合が起きないようにしなくてはなりません。
事故発生時の対応
原子力発電所で事故が発生すれば、広範囲の人々に大きな影響を及ぼします。事故発生時の対応いかんによっては多くの人々の生命や健康を害し、地域・海洋の汚染を引き起こし、国際社会から批判されることになります。
原子力発電所の廃炉
原子力発電所も長期間運転を続けると、だんだん老朽化してきます。古くなった原子力発電所はいずれは運転をとりやめ、廃炉にしなくてはなりません。この「廃炉」についても原子力は大きな課題を抱えています。

原子力発電の今後

これからの原子力発電
様々な課題を抱える原子力発電ですが、今後どのようになっていくのでしょうか。原子力発電はこれからどうあるべきなのでしょうか。ここでは、原子力発電のこれからについて見ていきましょう。
原子力発電はなくすべきか
原子力発電はなくすべきだとする意見があります。原子力発電は危険であり、事故や放射性廃棄物など将来への不安を残すことから、決してエネルギー源として有望ではなく、今後廃止していくべきだというのです。
エネルギー政策の将来
エネルギー政策は今後、どのようになっていくのでしょうか。私たちは今後、エネルギーの利用に対してどのように考えていくべきでしょうか。ここではエネルギー政策の将来について少し考えてみましょう。

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