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みんな発達障害

発達障害とは人の発達期にあらわれる自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などの脳機能の障害をいいます。子どもが発達障害に該当するかどうかは、教師や医師など視点から、学習態度やコミュニケーションに問題があるかどうかなどによって判断されます。発達障害が問題になるのは、社会生活を営む上で本人や周囲が大きな障壁を感じ苦しむことになるときです。

みんな発達障害

人間の脳は複雑で、様々な機能を有しています。発達期の脳は外からの刺激を受けやすく、いろいろな反応をします。それぞれの経験によって人の個性や人格が形成され、またコミュニケーションのしかたも学んでいきます。学校の教育は言語によるコミュニケーションが中心で、教師により、教科書の内容に沿いながら進められていきます。
子どもが発達障害になる原因としては、先天的なものが多いとされています。ただし、家庭環境、食事や睡眠などの生活習慣、学校でのクラスメートや教師との人間関係などによっては問題が大きくなりやすいといわれています。教師の発達障害への理解や、教育システムの発達障害への対応も課題です。
発達障害という言葉は比較的最近の言葉です。でも、発達障害は昔からあったとされています。多くの人々が発達障害のまま大人になって、社会生活の中で苦しんでいるといわれています。
発達障害かどうかの診断をするのは基本的には精神科などの医師になります。しかし、すべての医師が常に正確な診断をしてくれるとは限りません。
学校の教師が生徒たちの授業態度を見て、「この子は発達障害じゃないか」などと疑うことがあります。大嫌いな性格の悪い教師と会話するのを拒絶しただけで、自閉症扱いされます。つまらない授業を無視して、自分の興味のあることだけしていたら、注意欠陥だとか言われます。しかし教師の視点が常に正しいとも限りません。場合によっては、教師自身が発達障害の可能性もあるのですから。
自然界で動物は常に、エサを探し、また天敵から身を守らなくてはなりません。周囲を見回して食べられるものか無いか探したり、音やニオイに敏感に反応したりするのは、動物が命を守るために必要な本能的な行動です。しかし、そんな本能に従って教室内でキョロキョロしたり、音やニオイにいちいち反応していたら、発達障害扱いされてしまいます。
社会全体が不健全だと、健全な人たちが異常扱いされることがあります。ひょっとしたら、子どもたちを発達障害扱いする前に、大人の社会全体が病んでいないか、見直す必要があるかもしれません。
学校では子どもたちが持って生まれた本能や個性などをある程度抑圧しながら教育を進めていきます。その抑圧が、子どもたちの心にひずみをもたらしている可能性もあります。
実際、私たちは多かれ少なかれ、みんな発達障害なのかもしれません。ずっと椅子に座って嫌な先生の授業を受けるなんて、面白くないし、退屈です。晴れた日は外で遊びたいし、眠くなったらお昼寝したいです。やりたいこともやれずに授業を聞いていなくちゃいけないと思ったら、集中もできませんし、気分も落ち込んできます。社会に出ても、同様です。やりたくない仕事をし、嫌な上司に叱られていたら、働きたくなくなってくるかもしれません。
大切なのは、自分自身の心です。集中できないとき、落ち込んでいるときは、少し自分自身の心を見つめ直しましょう。自分の心が前向きになれないでいるのは、なにかがひっかかっているからです。そのひっかかっているものを取り除くか、見かたを変えるか、あるいは、いったん今やっていることを止めて、別の集中できること、前向きにやれることをやりましょう。自分の心が前向きになれば、出来ることが増えてくるはずです。


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