感謝とは、何かをありがたいと思い、その気持ちを言葉や態度で表わすことです。ありがたいと思う気持ちを言葉や態度で表わすことは大切です。何か良いことをしてくれた相手に対して感謝の気持ちを伝えなければ、その相手はちょっと残念に思うでしょうし、もしかしたら不愉快に思うかもしれません。感謝の心で他人と接するかどうかで、人間関係は大きく違ってきます。
世の中に感謝すべきことはたくさんあります。でも私たちは一体、何に対して感謝の心を持つべきなのでしょうか?
プレゼントをくれた人、ご飯を奢ってくれた人、お金をくれた人、その他自分が得をするようなことをしてくれた人には感謝したくなりますね。でもそういう人って、ひょっとしたら何か見返りを求めているのかもしれません。
褒められるとうれしくなります。褒めてくれた人には、すぐ「ありがとう」と言いたくなります。逆に、けなすひと、「お前はこういうところが欠点だ」と言ってくる人にはムッとします。「うるさいな」、「お前なんかに言われたくないよ」なんて言い返してしまうかもしれません。
でも、ちょっと待ってくださいよ。本当にあなたを褒める人が良い人で、けなす人が悪い人なのですか?
人間は褒められると自分自身を過大評価し、油断しやすくなります。あなたを褒める人は、あなたを油断させて何か利益を得ようとしているのかもしれません。褒めて油断させて近づいてくる人には、何か悪だくみをしている人もいます。逆に、けなす人は、あなたの間違いや欠点を指摘してくれているのかもしれません。あなたの間違いに気づき、成長するチャンスを与えてくれるのは、あなたに厳しい意見を言ってくれる人なのですから、厳しい意見を言われたときこそ感謝するべきなのです。
言葉で感謝するとき大切なのは、「心」がこもっているかどうかです。「ありがとう」の一言も、心がこもっているかどうかで相手が感じる印象は違います。感謝の気持ちを言葉で伝えることは大切です。でも、ただ言葉で伝えさえすれば良い、というものではないのです。できれば、相手が「本当によかった」、「またこの人のためになることをしてあげよう」、と思うような伝え方をしたいものです。
△改心に戻る