呼吸とは息を吐くこと、そして息を吸うことです。呼吸をするのは一般に、体内に酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出するためといわれています。酸素を取り入れるのは体内の有機物を酸化させてエネルギーを取り出すため、二酸化炭素を排出するのはその蓄積により意識障害などが発生するのを防ぐためです。呼吸は生命維持に不可欠なだけでなく、神経、免疫、意識状態や思考能力、身体能力などに影響するきわめて重要な生命活動です。
呼吸は健康とも大きな関係があります。一日中室内でデスクワークとか、パソコンに向かっていると、ついつい猫背になって呼吸が浅くなってしまいます。たまには姿勢を伸ばして深呼吸し、肺と気道をしっかり守りましょう。
呼吸のリズムが乱れると、心も乱れやすいとされています。気持ちを落ち着けるには、まず呼吸を整えましょう。呼吸のリズムが整うと、脳波も整い、心も落ち着くようになります。
屋内の締め切った部屋や、交通量の多い道路、工場密集地などでは、空気も汚れがちで呼吸にもあまり良くないかもしれません。換気をする、植物を植える、あるいは森林などへ行くなどして自然の空気をしっかり吸いましょう。
健康のための呼吸法もいろいろなものがあります。呼吸のしかた次第で自律神経などの働きも違っているのですから、健康的な毎日を過ごしたい人にとっては呼吸法は見逃せません。
呼吸は子どもたちの勉強や身体能力の発達にも影響を与えます。学校教育でも、しっかり時間をかけて呼吸のことを子どもたちに教える必要があるのではないでしょうか。長い座学で子供たちが猫背になり、浅い呼吸をする習慣がついてしまうのは、子どもたちの未来にとっても良いことではありません。ぜひとも子供のころから良い呼吸をするように教え、育てていきましょう。
呼吸器系の機能と役割を知り、姿勢を正し、呼吸を整え、肺や喉などを守り、空気と緑を大切にし、健康のための呼吸法を身につけることが、人々が健康でより良い生活を営むのには大切です。呼吸をもっと重視して、心と身体の健康に気を配りましょう。
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