「和の指導」とは、さまざまな考えが混ぜ合わさった指導をいいます。和の指導では、経験ある複数の人々がさまざまな考えをもとにしてそれぞれ指導します。異なる経験、異なる知識、そして異なる考えによる複数の異なった指導を受けることによって、多くの選択肢が生まれます。指導される人はそのさまざまな異なる指導から、最も良い、最も自分に合った選択肢を選ぶか、あるいは自分で新たに考えて向かうべき道を決めていきます。
指導とは、向かうべき道を指し示して、教え導くことをいいます。指導者は通常、指導される人よりも豊富な経験や知識があり、それゆえより良い方向に教え導くことが出来る人がなります。指導者は指導を受ける人がその教えを理解できるように指導しますが、最終的にどうするかは本人の判断に任せることになります。なぜなら指導は助言であり、命令ではないからです。
ところが、指導者が一人だけだと、どうしてもその指導内容に偏りが生じます。また、指導を受ける人も、他に選択肢が無いと、まるでその指導に強い強制力があるように感じてしまいます。人生の岐路に立たされているときなど、人には様々な視点からの指導が必要です。より良い道を選ぶためには、できれば複数の経験ある人から、それも立場や考え方の異なる人からの指導を受けたいものです。
指導者が一人しかいないのは、指導を受ける人にとって不幸です。多くの選択肢が見つけられる「和の指導」が、指導を受ける人の可能性を拡げてくれます。
△還和に戻る