富とは豊かな資源、財産をいいます。人々は富を求め、富を集めて独占し、富を蓄えようとします。富の為に必死に働く人がいます。富の為に一生懸命勉強する人がいます。富の為に悪知恵を働かせる人がいます。富のために争いが生じ、富のために不正と汚職が横行し、富のために犯罪が後を断ちません。富を求めて得られない者は飢えと妬みで心が腐り、富を持つ者は怠惰と放蕩で心が腐ります。富は腐ります。そして富は、人を腐らせます。
富を求めようとする人の欲は、人を不幸にします。富を集めて独占しようとすると、人の心は汚れます。富を蓄えようと考えることで、人の心は腐ります。
皮下脂肪や中性脂肪を蓄えすぎると、人間は不健康になります。不必要な資金調達をすると、経営者が無駄遣いに鈍感になり、過剰在庫などが増えて企業経営が悪化しやすくなります。国家が予算を膨らませ過ぎると、汚職や税金の無駄遣いが増加します。
余計な富は、人に怠惰と放蕩を促します。ひたすら肥え太り、働かなくなった人間は、堕落していきます。
飢えと妬みは、他人への憎しみや恨みにつながっていきます。人々が憎しみや恨みを煽り立て、富を奪い合うようでは社会がだんだん殺伐としてきて、多くの人々が不幸になります。
不幸にならないためには、必要以上に富を求め、独占しようとしないことです。災害や将来働けなくなった場合に備えて蓄えをしておくのは悪いことではありません。しかし、怠惰や放蕩がうらやましくて富を求めるのは良いことではないのです。
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