西洋において革命とは、被支配階級が暴動などにより支配階級から政権を奪うこと、一斉蜂起により今までの権威や秩序が一気に覆り、政治体制が突然大きく変わることをいいます。従来の体制は崩壊し、国家社会の組織がひっくり返るのですから大変です。革命は多くの人々を巻き込み、場合によっては略奪や暴動、虐殺など多くの悲劇を伴う恐ろしい事件です。
革命とは古来、天命が変わって王朝が交代することをいいました。王朝が変われば社会も大きく変わります。いままで威張っていた支配階級の人たちが権力の座から追われ、場合によっては処刑されてしまいます。新しく権力の座についた人たちがより良い政治をすればよいのですが、圧政によって今まで以上に人々が苦しむことも少なくありません。とりわけ暴力・暴動によって引き起こされる革命は、社会が落ち着くまでは混乱や圧政が続き、多くの犠牲者を生みます。
革命、それは政権による重税などの圧政や腐敗が長く続き、何かのきっかけで人々の政権に対する憎悪が制御しきれなくなったときに発生しやすくなります。中央集権の長期政権ほど権力の腐敗がおきやすく、権力者が人々の不満や恨みを顧みないで権力者自身の欲望や側近の利益ばかりを優先させることで人々の恨みは増していきます。
ただ、憎悪がエスカレートしただけでは、局所的な暴動だけで終わってしまうことでしょう。革命として成立するには、何か新しい体制をつくろうとするリーダーが出現し、古い体制崩壊のために全体のエネルギーを渦のように動かしていく仕掛け人たちが必要です。
革命は、腐りきった政治体制を転覆させるためには、場合によっては必要なのかもしれません。しかしながら、革命は多くの犠牲を伴うだけでなく、革命後の社会体制がより良くなる保証のない、リスクの高いものです。
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