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西洋医学

西洋医学は西洋における研究体系に基づく医学をいいます。西洋医学は解剖や実証実験により研究が進められ、産業の発達とともに発展を続けてきました。西洋医学は合理的であり、病気のある部位に直接働きかけて治療していく効果的な医学として広く認められています。現代の主流ともいえる西洋医学ですが、そこには問題もあります。

西洋医学

西洋医学は病気のある部位を治療するという対症療法が中心です。そこには「病気を予防する」という観点がいささか欠けているように感じられます。効果的なクスリの開発や手術方法の進歩はめざましいですが、それらはすべて対症療法です。そもそも最初から病気にならないにはどうすれば良いか、という点こそが大切なのではないでしょうか。
また、西洋医学は進歩するとともに高度な専門化、細分化が進められています。そのためそれぞれの医者は人間の身体を「部分」でのみ見るようになってきています。人間の身体はつながっており、連動しています。専門の部分の治療はできても、他の部位の異常や身体全体の異変の予兆には気が付かないようでは、かえって患者の健康状態が悪化する場合もありえます。
人間には心があります。心と身体は密接に影響し合っています。身体だけを治療しても、心が変わらなければまた同じような病気になってしまうかもしれません。逆に、患者の精神状態が良くなることで身体の調子が回復することもあります。西洋医学は長年にわたって身体の部分に注目し続けてきましたが、「心と身体の関係」にはあまり目を向けてこなかったのではないでしょうか。
治療にはお金がかかります。お医者さんにもお金は必要です。中にはお金が欲しくて治療を長引かせ、高額な治療費を請求する医者もいるかもしれません。保険が使えるか、使えないかによっても治療の判断が変わってきます。たとえ必要な治療でも、高額で負担が大きすぎれば治療を断念せざるを得ない場合も出てくるかもしれません。
予防医療、身体全体のバランス、心との関係、そして治療にかかる費用は西洋医学が見つめなおすべき方向性の課題といっていいかもしれません。


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